躁転直下の言語録

或る人間のひとりごと

悪よさらば

このエントリを書こうかどうか何度も悩みました。が、書くことにしました。誰かが読んだとして、その誰かは私にとって全く無関係か、関係があるとすれば簡単に失望して離れていくような人ではないと思ったからです。

さて、私はこの数日、複数のチャットアプリを使用して悪い人とつながりを持とうとしていました。それをここに告白します。悪い人というのは隠語に敏感で、運営にキャッチされないスレスレの線で、悪くない人には一見何のことか分からないような言葉でつづられた自己紹介に反応し、簡単に釣れます。そして悪いやつらは罪を共有したがっているため、容易に連絡をとることができます。きっと彼らは本当に悪いやつじゃないんでしょう。重大な犯罪をしでかしていたら隠語なんか使っている人間と連絡を取ろうとはしないはずです。もしかしたら、万が一があったら、通報されるかもしれないでしょ?私が実際に悪いことをしていたら誰にももらしません。そういうわけで、いまブログを書いているイコール私は悪いことをしていないということなので、ご安心ください。

悪いやつらは言葉巧みに悪くない人を悪の道に誘い込みます。たいがいが快楽をうたったものです。快楽欲しさに堕落するのが人間ですから、ここはぐっとこらえなくてはなりません。なのに、私は堕落しようとしていました。自分を、もう失うものがなにもない無敵の人だと勘違いしていました。

そんなわけで、会う約束を安易にとりつけてしまいました。

しかし、救いの神はまだ私を見捨ててはいませんでした。相手の都合によるドタキャンです。早朝5時に外出のため入浴をすませた私は相手からの断りのメッセージを見るや興醒めし、悪への道を引き返す結果となったのです。それから、自分がやろうとしていたことは本当に悪いことだったんだ、自分には失うものがまだたくさんある、ということに気づき、利用していたチャットアプリから隠語にあたるものを削除し、悪いやつをブロックしました。

以上がことの顛末です。

 

実際に悪いことをしたわけではないので盛り上がりにかけますね。しかしそんな盛り上がりは人生に要りません。子どものころに皆言われたであろう「知らない人についていっちゃだめ」という言葉をまさに実体験しました。

ここに記しました悪、とは、私の独断と偏見によるものであり、国と地域によっては悪とされていない場合もありますので、断罪されることに不服のある方は文字通り受け止めずに何かお好きな隠語でも当てはめて読んでみてください。それでは。